「首のたるみが気になるの」...ってこのタイトルはいかがなものか?
と思うけど、著者はノーラ・エフロン、訳者は今をときめく阿川佐和子さん。
そして、装丁のイラストは、(実は)私の好きな街NYのシンボル自由の女神じゃあないですか?
...となると、躊躇は先送りして手にとりますよね。
しかも、ノーラ・エフロンさんって、私を(実は)NY好きにしてくれた原因でもあるんですよね。
脚本のデビュー作「シルクウッド」こそ、プルトニウム工場汚染・謎の交通事故死などなど事件をテーマした、硬派社会派映画だったんですが、以降、彼女の(脚本、のちに監督も)作品は、主にニューヨークを舞台にした(シアトルとかシカゴなんてのもあったけどね)洒落たお話。
以下羅列してみようか。(タイトル、アメリカでの公開年、主演の順です)
「心みだれて」 (1986年)、メリル・ストりープ、ジャック・ニコルソン
「恋人たちの予感」 (1989年)ビリー・クリスタル、メグ・ライアン
「ディス・イズ・マイ・ライフ」 (1992年) ジュリー・カヴナー
「めぐり逢えたら」 (1993)トム・ハンクス、メグ・ライアン
「ミックス・ナッツ/イブに逢えたら」 (1994)スティーヴ・マーティン
「マイケル」 (1996) ジョン・トラボルタ
「ユー・ガット・メール」 (1998) トム・ハンクス、メグ・ライアン
「ラッキー・ナンバー」 (2000)ジョン・トラヴォルタ
「電話で抱きしめて」 (2000) メグ・ライアン、ダイアン・キートン、リサ・クドロー
「奥さまは魔女」(映画版) (2005) ニコール・キッドマン、ウィル・フェレル
「ジュリー&ジュリア」 (2009) メリル・ストリープ、エイミー・アダムス
おおっ!全部観てるじゃん私!
なんか、すごく彼女の作品が好きだったんだぁ!と、いまごろ認識してみたりする。
...といっても、2000年あたりからはDVDでだけどね。
でもでも、「恋人たちの予感」とか「ユー・ガット・メール」 なんかは、ベースは普通のBOY meets Girl storyなんだけど、セリフがめちゃくちゃあか抜けていたし、NYの街に住む人のいまみたいなものを巧みに描き出しているように思えて大好きでした。
で、そのあか抜けた雰囲気とセリフ。
それがどこからどうゆう風にして生み出されてきたのかってコトが、なんとなくわかるなぁ~と思えるのが本書の魅力。
へんてこりんなタイトルから類推されるアンチエイジングやら、片付けやら、離婚、結婚、アパートメント事情etc。
なんか、普通の人が書いたら、「所帯じみた愚痴」になりそうなテーマだっていうのに、もうもう、潔すぎてすがすがしく、そして時々男前。
多くのヒトが普通に暮らす街であるのに、なんだかそこはかとなく洒落ている街NYの感じそのものです。
ああ、また、最初からDVDを観たいなぁ。
で、そういえば最近この方の映画が登場しないなぁ...と思っていたら、いつのまにか亡くなっておりました。
あらら。
しかも、享年71歳って。
ああ、ずいぶん...。もっとずっと若い方かと思っていました。
というか、映画館で観たといったら、年がばれる作品だらけですものね。
ノーラ・エフロンさま。
たくさんの大好きな作品をありがとうございました。
これからも、何回も何回も観直すことと思いますよ。