千駄木駅の団子坂方面の出口から程近く、三崎坂を登り始めあたりにペチコートレーンというアンテークな造りのカフェがある。その2階に、昨年ぐらいから不思議な店があって、名前はそのとおりに「不思議」とかいて「はてな」。
入り口は、カフェの角をへび道に曲がったところにあって、そこらにある古本とか古看板とか...いつも非常に惹かれていた。が、「恐れ入りますが、靴を脱いで2階におあがりください」の但し書きがあってちょっと面倒。たいがい、ちらちら横目で眺めて通り過ぎていた...。
しかし、先日の日曜。
その入り口付近にこんなものを並べられ、面倒...とか言ってられない気分になった。
私といえば
、”猫じゃらしの一株を抱え持つ”というかなり難易な状況ではあったものの、こうゆうモノはそれを凌駕する...(笑)。
「文庫2冊100円、単行本1冊100円」というのにももちろん惹かれるが、カバーを外した文庫本の美しさ。私には、本...というより美しい一塊のオブジェに見えた。
ココから2冊かぁ...。
こういう時には、占いよろしく、あさっての方向を見ながら適当に抜き出してみる。
すると...。
ヘンリー・ミラーの「北回帰線」と永井荷風の「墨(字が出ない。ほんとはさんずいが付く)東綺譚」。
...これって、何を意味するの?
アメリカと日本、処女作と晩年作...と微妙な違いはあれど、何かイメージが似た様な本で、どちらもあるいみ「男っぽい」世界。
うーん。まあ、きちんと読んでみろってことかね。
とりあえず、本日より、「墨東綺譚」のほうを読み始め、さっそくその舞台となった東向島界隈に行ってみたいなぁ...などと思っている。
そこはまだ東京だからいいとして、ヘンリーくんの方は、パリだわね。パリかぁ...。
ああ、けっきょくそんなこと?
もっと不思議で、それこそ人生を変えるような、そんな隠された意味はあったりしなくていいものか?...暑いから、無くてもいいけど。