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ココロはいつも休暇中



書籍購入依存症

会社帰り、ひとつ手前の駅で降り、気に入りの本屋さんに立ち寄る。
自動扉が開いてすぐのところに数日まえ発売された村上春樹氏の新刊「走ることについて語るときに僕の語ること」が見えた。
「むむ...あと2冊?」
どの書店でも、まず平積みコーナーに並び、翌日にゆくと山が小さくなっている...ように思ってみていたこの本。
確かに、自分事を語ることが少ない村上さんの“僕の語ること”は聞いてみたいと思うから、本の山が短い時間で低くなるのは当然と思う。
「でもあと2冊って、ぼやぼやしてるとなくなるじゃん!」
...無くなりません。
と内なる私が諭す前に、普段堅いはずのお財布の紐...ゆるゆるに開いていました。

思えば、この財布の紐のゆるみ、原因は土曜日の一箱古本市あたりでしょうか。
先週の土曜日から本日までに購入した本はいったい何冊?と並べてみたところ...。
書籍購入依存症_f0108825_13581348.jpg
雑誌を含めて9冊かぁ...。うーむ。

普段抑えに抑えている「本を買いたい」という衝動。1年のうち、そのタガをはずしてしまう機会がどうも3回ほど存在するようで...。

まずは、これから来るべき年末年始。
クリスマス商戦などは、本屋さんたらここぞと頑張る。
そこについつい乗せられる私。
「いいよね、みんなもっと高いもの買ってるんだし、本なんて可愛いもんよ。」との言い訳にてバカ買いをする。
お正月界隈はちょっと暇なのに図書館は休み...でつい本屋へぶらり。寸志同然のボーナスでもやや懐が暖かいんで原資はあるから、バカ買い....となる。

その後深く反省、禁断症状を経て、本を買いたい衝動は沈静化する。

次にくるのが、GW前の「一箱古本市」。毎年1万円までは使っていいというマイルールでこの古本市に挑むもんだから、弾みがついてついつい。
で、→反省→禁断症状→我慢我慢→沈静化と同じ現象を経て、秋の一箱古本市→性懲りもせず同じ道を通り、年末年始。
...と年間通してくるくる回ってるっていうか。

さて、本日立ち寄った気に入りの書店レジ付近。
珍しく店長がいらして、「お久しぶりです」とご挨拶すると、「何か面白いことありましたか?最近」と唐突に質問された。
で、答にならない答が上記の記述。
「本にまつわる愚痴」ですね、本屋さんと本好きの会話なんで、楽しそうな感じが救いですが。

で本屋さんは、「ああ、それって、私たちの目論見と被ってますねぇ」っておっしゃる。

そうよね、私も編集者の端くれ、年末年始、連休前、夏は暑いからとんで(子供用の夏休み課題図書とかはあるものの)、読書の秋に売りをかけてたじゃないのよ。と遠い過去を思い出す。
ここ数年ずーっと広告業界に片足突っ込んだままの中途半端な編集者もどきの私。

こんなことじゃダメよとちょっと反省。
で、今度は、自宅の本棚の辺りの惨状を見て、深く深く深ーく、反省。
書籍購入依存症_f0108825_14291735.jpg
こんな惨状をお見せするのもどうかと思うが、見せしめとしてその一部を...しかも小さく。
今日買ってきた本が入らないどころか、最近では、探してる本が見つからない事態も稀でないし。そのうち、持ってるのにまた購入という事態まで誘発しそうな感じだわ。

ちなみに、この数日で購入した件の本と買った言い訳は以下。
「考えるひと 」→特集の「アメリカの考える人たち」。そこに、私の尊敬するバークレー在住の料理家アリス・ウォーターズ関連の記事(彼女の作ったレストラン、シェ・パニーズの偉大なるとりくみの現在)があったから。
「走ることについて語るときに僕の語ること」→村上さんが自分のことを書くってやっぱり稀。こんなタイトルをつけられたら買わずにはいられません。まだ読んでませんし、いつもの購入前に立ち読みする1ページ目も未読、だから、ほんとにこのタイトルどうりなのかはまだわかりません。でもいいの...。
「ねぎが、おいしい。」→葱のみの料理の本。葱好きゆえに。
「はじめまして。「かえる食堂」です」→この本の著者のことを大橋あゆみさんの「ARNE」で読んで、気になっていたら、本屋で遭遇→立ち読み→そこに描かれた、素敵なライフスタイルゆえ、本屋においてこれなくなった...という理由による。
「IL GIRO DEL MONDO DEGLI INNAMORATI DI PEYNET」→秋の一箱古本市にて購入。ペイネの映画の豪華版パンフレットゆえに。
「西瓜糖の日々」→ずーっと、古い装丁の単行本を探し続けるも。青山ブックセンターの「水」をテーマにしたフェアーにこの本が並んでいて、何回も中を開いては置きを繰り返し、これでもいいかな...とこの依存症中に唯一冷静な判断にて購入した本。
「君たちに明日はない」→電車の中刷りの影響でしかない..が、今読んでるが、けっこう面白い。と思ったら、作者はコレを書いた人か。
「いしいしんじのごはん日記」→ブログで読めよと思うが、装丁が可愛かったのでつい。
「12 water stories magazine」→ずいぶん前に廃刊になってるんですが、少しずつ古書として世の中に出回り始めた。永井宏さんがアートディレクション...というか、たぶん中心になって作っていた雑誌。ちょこちょこかけていて、全巻そろえたいなぁ...とは漠然と思っていたが、何巻がかけているか把握してなかったんで、通常は絶対手を出さないはず。見つけたのは一箱古本市ということもあり...。持ってませんでした、ホッ。

....ということで、やりたいのは、本を買うことではなく。この本棚の惨状を何とかすることなんですが...。つまり読む→古本屋さんに売る。ということを地道に、しかし素早く実行し、身の回りには、自分に絶対必要な本しか存在しないというのが私の究極の夢。
by tao1007 | 2007-10-18 23:56 | 読書する
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カラダもココロも休暇中

by tao1007
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