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ココロはいつも休暇中



夢の中を泳ぐような。

夢の中を泳ぐような。_f0108825_23382487.jpgこの作家、近頃ぼんやりしていると、すぐ次の本が出版されている感じがある。図書館でも、前後に予約者がいて、あっさり借りられなくなったし延長もできなくなった。密かに人気ものなのだなと思う。

石田千さんの新作「部屋にて」を読む。
作風がいままでのものとちょっとだけ違う気がしたのは、体調不良の読み手のせいか?
話の筋が、知らないうちに、違う話になっていて、なのにあまり違和感もなく心地よい。
夢の中で本を読んでいるような感じ...。

やはり、ゴホゴホ咳をしながら読んでいるからなのか...もしれない。

そんな感じで読みすすめていたら、熱を出して、うとうとと眠り続けた子供の頃を思い出した。
狭い貸家に4人家族がぎゅうぎゅうに詰まって暮らしていたから、寝室は、朝になると食卓も兼ねた茶の間になる。私が子供の頃は、周りの家もみんなそんな感じに貧乏だったけど、悲惨というより、それが幸せだった時代だ。
とにかくそんなだから、病気の子は、昼間は、「茶の間」で、遠慮がちに眠り続けた。
断続的に目覚めると、母が手仕事をしたり、本を読んだりしている。
それを確認し、安心しててまた眠る...。
夢の中を泳ぐようにいったりきたりして、いつしか熱は下がっている。

いや、私がひ弱に熱だしをしていた頃、母は働いていたから、あれは祖母だったかも...。
そういえば、無き祖母の名前は、この作家と同じく「千」と言う。

私より若い書き手なのに、背負っている歴史が似てるのか。いつも、読後感がこんな感じで懐かしい。
by tao1007 | 2007-06-29 23:37 | 読書する
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カラダもココロも休暇中

by tao1007
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