「みかんはいりませんかぁ。みかんですよ!みかんいかがですかぁ!!」遠くで、みかん売りの声がする。
どうゆうわけだ?こどもの声のようだが...。
正月2日目も、コタツでぬくぬく惰眠をむさぼる私の耳元に徐々に近づくみかん売りの声...。
コタツから起き上がると、コタツ板一面にみかんの房がならんでいた。
姪のK・4歳の一人遊びの残骸だ。
偏食ぎみのKは、みかんは食べない。
どうすんだコレ...。
叱る前にまず嬉々として写真撮影をしてしまったので、この私が平らげましたが、「ちゃんと手洗ったんだろうね?Kちゃん」
盆と正月ぐらいにしか会う機会もない姪のKは、箸と鉛筆を正しくもつのは非常に早かったが、言葉とトイレの成長が遅い。
鉛筆は1歳になるかならぬかで完璧な持ち方をして、「ややこいつはもしや天才?」と瞬間叔母バカな考えがよぎったが、いまだに象形文字の出来損ないしか書けない。
1歳半で、正しく箸を持ち、ごはんをこぼさず食べる様子を見るに及び「やはりこいつは...」と性懲りもせずよぎったものの、ただの大食いの前哨戦でしかなかった(しかも偏食)。
今年は、やっとブロウクンな日本語が話せるようになっていたが、こんな風にいたずらするときの言葉にかぎってはすこぶる達者。
いったいどうゆうことか。
Kは、よく寝て、よく泣き、偏食ながらもよく食べて、よく騒ぐ...。
子供ってみんなこんな感じなのかしらんと思いつつ、私はその生活ぶりがすごくうらやましい。
「Kちゃんは将来何になりたい?」という話になって、「TAOちゃんみたいなキャリアウーマンなんでいいんじゃない?」と私に気遣う、Kのママ。
4歳児にキャリアウーマンっていってもねぇ....。ちなみに私ってキャリアウーマンなの?
「TAOちゃんは?」とKが私に聞いてくる。
「ああ、私は将来Kちゃんみたいになりたいよ。」
「何で?」とK。
「好きなだけ寝て、泣きたい時に好きなだけ泣けていいよね。TAOちゃんはKちゃんがうらやましいよぉ...」と私。
「....でも、ひとりでうんちできないけど、それでもいい?」
わはははははっ!
好きなだけ寝て、泣いて、しかもうんちをひとりでできない...よく考えると私の将来なりたいものは寝たきりボケ老人かしら?
あんたは、どうしてそうゆう時だけ言葉が達者なのかねぇ...。