NHK朝の連続ドラマ「純情きらり」にすっかりはまっている。
ほとんどTVをみない私にしては珍しいことだ。
東京音楽専門学校の入学試験を受けるシーンで近所の上野公園あたりがロケ地になったのがきっかけだが、キャスティングもセットや衣装にもかなり懲った感じが見受けられ、昭和15年当時って本当にこうだったんだろうなぁとリアリティを感じることしきりだ。
NHKの連続ドラマっていつもこんな風だったっけ?
前回はまった西脇千鶴がヒロインの「ほんまもん」もここまでではなかったように思うけど(そういえば、あの時是非いってみたいと思った熊野古道にはまだ行っていない...)どうなんでしょうか?それ以降はいったいどんなドラマをやっていたかも記憶してないし...。
舞台は6月の時点で、まだ昭和15年。
戦争はまだ5年も続くことを視聴者はみんな知っている。
しかもこれから5年の間、日に日に悲惨な状況になってゆくことも...。
このドラマは9月まで続くので、たぶん8月15日の終戦日のあたりに、物語も戦争終結を持ってくるのだろうとも容易に想像がつく。
主人公の宮崎あおいはもとより、その相手の老舗大店「山長」の若旦那達彦役の福士誠冶(このドラマで初めて知った)、西島秀俊の演じる画家・杉冬吾もなかなかにいい感じ。ほか、寺島しのぶ、井川遥、戸田恵子...と豪華キャスト。とにかく、みんなそれぞれに素敵な人々を演じていて、そのひとたちが、これから悲惨な時代の波に飲み込まれてゆくはずだ。
今日の朝、達彦は徴兵され、旅立った。
終戦まであと5年もあるから、このひとは戦死してしまう運命なのか?それとも何か奇跡的なストーリー展開により生還するのか?
そして、日がなふらふらしていた画家の冬吾は、長女有森笛子(寺島しのぶ)と結婚してしまって、父親になる予定で描かれているが、このひともあと5年無事生き延びられるのか心配だ。
8月15日がちかづくと、第二次世界大戦の悲惨さを伝えるドラマが多数制作される。TVはあまりみない私だが、これらのドラマは必ず見ることに決めている。マンネリとか言われることがあったとしても、日本人が、無意味な戦争を避けることができず、「自由に生きる」ことのみならず「生きることそのもの」を徹底して阻まれた時代があったことを毎年毎年思い起こすことはとても大切なことだと思うから。
マンネリとか焼き直しとか言われようとも(そして本当にそんな風な部分があることを承知で)この種のドラマは必ず続けてほしいと願いつつ、視聴率競争に参加をしておくのだ。