ココロはいつも休暇中



今どきの若者が、書店を立て直そうとする話ってだけでも惹かれるのに

さらには、我が町自慢の往来堂書店の店長がおススメの本だというレビューも読んで、もうこれは読まない理由がなくなって買う⇒読む。

そしたら、この「昼田とハッコウ」。
小説だというのに、こんなにたくさんの附箋が立った。
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物語は、店主であった父親が急死して、あとに残された息子ハッコウと、息子同様に育てられた昼田実(実際はハッコウのいとこである)が、その書店を維持し、盛り上げてゆこうという...そんな話なのではあるが、なんか当初の予想想像を裏切って、しかし、それを超える面白さで満ち満ちていた。

まずは、物語がのんびりとしか進まないのが、快感である。
話は、時々ゆるゆると本筋をずれ、あるいは、ずれながらも、書店はどうあるべきか、書店と紙の本の未来は?みたいな直球思考が飛び出して、驚く。
さらには、若者たちのファッションとか、好きな本のこと、シゴトのとらえ方...etcと、親世代の対し方などがまさに「いまどき」をさりげなく演出しているところも心地よい。

この本って、明治や大正の文豪が物した小説が、その当時の庶民の暮らしや思考、トレンドとかを織り交ぜながら、ゆったりと描かれているからこそおおむね長い...のになんか似てるんじゃあないか。
...などとも思う。

あるいは、初めて訪ねた街のある通りが、すごく心地よさそうで、ワクワクしながらそぞろ歩けば、その通りに交差する小さな路地がまた、いちいち面白そうで、あっちへ寄ってこちらへ寄って、しながら進む。
気づけば、長い長い時間が過ぎていて、あっいけなぁい!と思いつつ、心は、そこで得た心地よい体験をいまだ味わい続けている。
そして、まだまだ、すべての面白さを味わいつくしていないような気もして、必ずもう一度ここに来ようと思いつつひとまず帰る(つまりひとまず本を閉じる)。
...そんな読後感ともいえようか。

あら?意味不明?

そうなのですよ。いつもはかなりなハイスピードで読書する私も、なぜかのんびりと読みすぎて、だからこそかえって、まだ味わいつくしていない感じ。
どうもうまく咀嚼できておりません。
このブログを書いたら、附箋部分のページを中心にもう一度読み返そうかと思っているところです。

ちなみに、物語の舞台は幸福寺の街とあるけれど、おそらくそこは吉祥寺。そして、その街にある中規模の個人書店というえば、BOOKSルーエみたいなとこかな?
あの本屋さんは大好きだった...と、吉祥寺在住経験者である私は思い出しつつ。

で、本の奥付け付近を見たら、表紙の写真撮影は、まさにBOOKSルーエで行われたんだって!

ということで、物語の中にしか登場しないはずのアロワナ書店が、BOOKSルーエの店内を借りて、表紙に再現されております。
そして、作者の山崎ナオコーラさんのプロフィールも必見。
「幼いころから書店に通い、平台に自分の書いた小説の本が積まれることが夢となる。...」からはじまる作者プロフィールっていかにも稀有。私はこんなところでも、この作家に好意を抱いてしまいました。

さあて、まずはこの本を読み返し、さらに、他の作品も紐解いてみよう!
こうして、あたらしい物語を一冊読めば、読むべき本は、それこそ無数に増えてゆきます。

ああ、嬉しいけど、焦りますね。
生きてる間に、さあて、どのぐらいの物語を読みつくせるんだろうか?
そんな焦り。
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by tao1007 | 2013-11-22 12:39 | 読書する
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