ココロはいつも休暇中



刑務所なう。読了

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「刑務所なう。」堀江貴文 文芸春秋

モヒカンホリエモンが、とらわれの身になっているイラストにしてこのタイトル。書店で異彩を放ちまくり、ちらっと立ち読みしたら、猛烈に読みたくなって買う。

衝動買いをさせてしまう時点でいまどきそんなエネルギーを放つ本など珍しく。
そもそも、獄中にはいってなお、(むろん外のスタッフの手伝いってのがあるんだけれど)毎日ツイッターでつぶやいて、さらには、週1回のメールマガジンも欠かさず配信というのも稀有すぎるんですよねこの方。
それが、とうとう、獄中日記の出版までものしてしまった。しかも、本人はまだ収監中だ。

著者が、まえがき「塀の中から皆さんへ」でも言っているように、獄中記には一定のニーズがあって人気作品も多数あったりするものの、それがまだ渦中のヒトによるものというのも珍しく。かつ、このヒトの場合、飄々としたタッチで書かれているところがユニークすぎる。
加えてそこにホリエモンキャラの漫画まで挿入されて、刑務所って、もっと重くて、辛くて、嫌なところなんじゃあないの?ええっ、最近は違うの!と一瞬思う。

それでも、読み進めてゆくうち、これは獄中にいながらリアルタイムで書かれた日記であるからこそなのかも...と気がついて、おそらく、書くことで、精神的な均衡を保とうとしているんだろうなという思いにいたる。
なるたけ暗いことは書かない。
そうゆうことを書いたとしてもことさら淡々と書く努力をする。
ココロの状態は外にいたときと同じように。
たとえば、アイデアが浮かんだら書きとめてみて(刑務所内の業務改革アイデアみたいなものが時々登場、それはそれで可笑しかったし、もしかしたらその方がいいのかもなどと思ったり)、時事問題をチェックしたなら、そこに自分の考え方をそわせてみる。
みたいな感じ...なんだと思う。
あのタフそうに見えるホリエモンですら...なんですが、それが出来てしまう強さをやっぱり思う。

このヒトは、根っこのところで、自分を信じているんだろうな。でも法治国家の住民である以上、正しい手続きによって裁かれて悪人とされたなら、粛々と従うしかないと割り切ってもいて、つまり罪=自分はだめなやつにはまったくならない。
でも、この種の事件で裁かれて牢につながれるというのはある意味そうゆうことなんじゃあないか。
今のような、時代の変わり目の中いて、人々のモノの考え方も流動的で、たとえ、マスコミがこぞって悪のレッテルを貼ったとしても、裁判所がいったん断罪しても、「じぁあ、なんでそれが悪いことなのか」。
冷静になってみれば、あんまり判断つかないことってあるものねぇ。

ところで、ホリエモンこと堀江貴文氏の存在は、時代の寵児として登場した時、まったく興味が無くて、留置騒ぎがあったころから気になりだした。なぜなら、「悪いことをしていると嫌疑をかけられ、警察に捉えられたひと」なのに、何故だかぜんぜん、そんな風に思えなかったから...というのが、やや感覚的過ぎるが、その理由。
もちろん時代的にも、冤罪事件やら、マスコミの過剰演出やらが噴出しはじめた頃で、たとえ、日常どんなにぼーっと暮らしている庶民でも、なんか既成権力方面がちょっとおかしなことやらかしてんじゃあないの?と、うっすら気づき始めた...ということもあるかと思う。

かつて、父の遺産にもらった株が、その会社の粉飾事件によって上場廃止。あっという間に紙切れになったという実体験があり、その時のその会社の粉飾額は2150億円。
しかし、裁判にかけられた関係者たちは、誰も実刑にならなかったから、この手の事件でつかまっても実際牢屋につながれるほどの悪いことじゃあないんだなぁ...と思っていた。
それが、ライブドアの場合、58億円の粉飾であったとしても実刑...って、「このヒト、生意気だから見せしめにしてやろう」と思われたんだろうなぁ...とうっすら思った記憶もあるし、その件に関しては、この著作でも数々語られていて興味深い。
そして、その後、もっと重大な事件続いたけれど、その会社の関係者ってやっぱり実刑くらったかしら?...はて?

そんなこともあって、遅ればせながらも著作を意識的に読み出して、それはちょっと違うなぁ...も散見するけど、そうゆうところこそ、ちょっと気にして自分なりにも調べてみたい...などと、思わせる。
そこからいろいろ調べだして、コレって面白いかも!と発見に至ることもたくさんあって、いまでは、確実によき影響を受けているひとの一人かもしれない。

たとえば、この本ひとつとっても、「コロコロコミックとかの漫画雑誌みたいな装丁で漫画入り」という、気軽でのほほんとしたイメージを「獄中日記」にかぶせちゃったというやり方。
最初、「またまたこんなふざけたことをぉ」と思ってしまったものだけど、よくよく考えてみれば、ヒトの手にとられ、読ませるエネルギーを本そのものに持たせるための秀逸なアイデアと思う。
編集者は自前で雇い、紙の本と共に電子ブックもリリースする。というやり方も既成出版からみたら新しい。

ちなみに、アマゾン掲載の「刑務所なう。」のコーナーで「クリックなか見!検索」を見たら、まえがき、目次に加え、日記+スタッフコメント+漫画と基本構成の1パッケージが読めてちょっとびっくり、書店で立ち読みしたぐらいの充実感があった。
本書には、これに、時事ネタ評論と巻末の本、コミック、映画の紹介ページが加わっているという構造でALLだが、ここまで、画策してページ編成してたとしたら、かなり賢い。
...ってうがちすぎかな?
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by tao1007 | 2012-04-22 07:43 | 読書する
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