満を持して、DVD「ノルウェイの森」を観る。
...うーん、なんだか非常に納得できない気分になって、原作を再読。
松ケンが主人公&なかなか映画化にOKを出さなかった作家の許可が出たというので、かなり期待してたんですが...。
「ええっとこんな話でいいんだっけか?」というのが正直な感想。
だいたいにして、原作で、私が好きだなぁと思うシーンが、ことごとく使われていないんだよなぁ。たとえば、わたなべが緑のおとうさんを看病するシーンとか。
たぶんそれらがないと、「ノルウェイの森」の小説のよさが無視されてるようにも思ってしまうんですが...。
そして私がだいすきだったれいこさんの役をやってるのが、なんだか情念的な女優さんというのもわからない。あのひとは、過去に精神的に壊れてしまったつらい過去があるとはいえ、見かけ的には、ちょっとハスッパでカラッとしたキャラクターで、この作品の希望を象徴しているようなヒトだと思うんだけどなぁ。
で、もしや、それらのシーンとか登場人物のキャラは、村上春樹作品のほかのものを勝手に「ノルウェイの森」にミクスチャしてたかも、そういえばもうずいぶん長いこと読んでいないしな...とも思い、再読ということになった次第。
1/4ほど読んで、「いや、間違ってないし...」と実感。ああ良かった。
つまり、この監督とは趣味がまったく合わないということですかね。DVDでよかったとつくづく。