店名の「檸檬の実」。
素敵な名前!と思いつつも、よくよく考えれば、それは日常見ているレモンのことそのまんまであって。
そこを、美しい漢字のほうを選んで「素敵!」と思わせるセンスが、店主イダマイコさんだと思う。
普通にあるものを使っているのに、作り出されたものは、何かほかとはぜんぜん違う。
イダさんが、花屋さんだったときの「花」がそうだったし、その後、彼女の手から生み出された「人形」たちも不思議な魅力を放っていた。
パン屋さんで働いているときの「パン」もそうだった。
身近にある普通のもののすごい魅力にハッ!と気づかせられる。コロンブスの卵みたいな気づきそうで気づかない。作れそうで作れないモノ。
彼女の手で作り出されるものは、いつもそんな風で、たぶん、「普通」の中に潜む「魅力のヒカリ」みたいなものがいつも見えているからなのだろう...とそう思う。
「檸檬の実」のお惣菜もまことにそういうもので...。
いっけん、普通の食材。しかし、「どんな魔法を使ったの?」と思ってしまうほど、快感に近い美味しさだ。
なもんで、ここ最近のオープンしたてながら、すでに多くの谷中界隈在住者の胃袋を日々ひそかに満たしているらしい。
多くのブログでその美味しさがまことしやかに、しかし熱く語られている。
場所は、団子坂を上がって左、おにぎりやさんの手前の路地を入ってすぐ。
今はこんなクリスマスリースと「れもんのみ いらっしゃいませ」の味ある文字が目印。