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ココロはいつも休暇中



北村薫というひと

北村薫というひと_f0108825_17213871.jpgいつだったか、この大好きな作家が男性と知ってかなり驚愕したのを覚えている。
どの作品も主人公はいつも、凛としてかつ可憐なオンナの子...だから女性に好かれそうな女性...なのだ。そして、ミステリーであるというのに、そのジャンルによくある「人格のない死」も「暴力的なシーン」とも縁がない。エンディングは、いつもこころが暖かくなる人間愛の話...とでも言ったらいいのか。
たぶん、男性より女性ファンのほうが多いんじゃないかなぁ。なんて勝手に思っていたし。そもそも、装丁のイラストが、漫画家の高野文子さんによるキュートな女の子というのも、誤解の一因だった。
プロフィールをよくよく読んで、女子高の先生だということを知るにいたり、ちょっと納得したものの、「あの透明感あふれる話を何故このおじさんが?!」と思うこと仕切り。(いやすみません。)

「ひとかた流し」も、そんなファンの気持ちを一切裏切らない話。
でも、ずーっと、主人公は若い女性だったのが、この話の主人公は40代。女子高生のころにピュアに夢見たことを一生懸命保って生きてきたら、このような年齢の重ね方になるのだろうな。という話...だから不思議はないんだけど、でもちょっと意外。しかも、ミステリーではない。

北村薫の代表作に、落語の師匠と女子高生のミステリーのシリーズがあって、この話は、その物語と繋がっている感じもした。主人公が、女子高生から新人編集者1年目でそのシリーズは終了したけど、その彼女のその後の話のようにも思えたり。もちろんディテール全然違うけどね。
で、久しぶりにそのシリーズ、「空飛ぶ馬」「秋の花」「夜の蝉」「六の宮の姫君」「朝霧」と順に行ってみようか!と自宅の書棚を探すが、これがないのよ。
うーん、書棚付近は犯罪のあとのように乱れ散らかったにも関わらず、本は発見に至らず...。売ったのか?誰かに貸したまま?うーん。うーん。
by tao1007 | 2007-05-31 23:58 | 読書する
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カラダもココロも休暇中

by tao1007
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