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ココロはいつも休暇中



春いちばん一過。

昨日の暴風雨はなんと「春いちばん」だったのだそうだ。
それが去った今日は、気持ちの良い晴天!早朝から仕事で、「街」の撮影だ。

再開発された街に立つビルディングはガラスがふんだんに使われていて、基本あまり好きなデザインではない。一方、都会の一等地だというのに、広大な庭園と緑地を創った勇気(?)にはちょっと敬意を表するが、それをどう生かすのかについてはオープン後を見てみないとちょっと疑問は残ってしまう。
しかし、撮影日の今日、大きい緑地の上には広々とした青空。
そのままガラスに映った空の深い青や雲の白が美しく、カメラを持ってくればよかったと思うことしきり...。
館内に入れば、建物の中に差し込む日差しが建築物のデザインを何割増しにもドラマチックに見せてくれていた。けっきょく、自然物に敵うほど美しいものなんて何にもないのだと思うこと仕切り。

この街は、日本をテーマに再開発された。
しかし、主要な建築デザインは海外の人の手による部分が多く、日本人の私からみるとややこっけいな感じも否めない。なーんか、ハリウッドで作られた偽日本という感じなんだよなぁ...。
日本の美しさは、自然とともにあることが基本にある。と私は思う。
だから、本当にこれが日本の良さだなぁと思うとき、そこには実は何も余計なものが置かれていない...というか、「一生懸命何も置かない」といったほうがいいだろうか。

自然のものに敵うはずは無いと知っているから、日本人は、自然物の形を真似た人工物を作ろうとはしないような気がする。この街を歩いて桜や竹林を日本的なものとしてデザインしていることを発見したけれど、その時点でもう日本的ではないのよね。と思うのはちょっと皮肉家すぎるだろうか?

ところで、私がほれ込んでお願いした、若きカメラマンは、自然にメイクアップされた街の様子を一生懸命切り取っていたから、それこそ「お世辞」のように美しい写真が多数上がっていた。
...ああこれこそ褒め殺しだよなぁ。
と仕上がりを見て思う私ってやっぱりただの皮肉家かなぁ。

ここ数ヶ月の超スペシャル多忙の原因であるこの「街」の仕事を通して思うのは、もう一度自分の国・日本のことをしっかり知らなきゃということ。
まあそれだけでもこの仕事に関わった意味はあるのかもね。
体さえ壊さなければだけど。
by tao1007 | 2007-02-15 21:06 | つらつらと
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by tao1007
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