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ココロはいつも休暇中



ニットとウールの神様に会う

山形新幹線「つばさ」に乗って山形へゆく。
山形は戦後すぐからずーっと、メリヤス(ニット)工場で有名だった土地。
一般にはあまり認識されていないが、
さくらんぼやぶどうなどとともに、ニット類は山形の特産品とも言えるのだ。

その町にある紡績工場を訪ね、「ウールの神様」と呼ばれる方を取材。
洗えるウール素材、防縮ウールを環境破壊せず作る方法を学び、紡績工場の今もしかとこの目に焼き付けた。
あわせて、その素材を使って作る良質なニット製品を取材しにニット工場へ。
革新的なニットのアイデアを次々と生み出しつつ、ファクトリーブランドももつ工場。そこで働く人々の中には若い人も多くいて、みんな誇りを持って働いているのが印象的だ。
その経営者も私は「ニットの神様」と呼んでみたい。

これは、いつかも書いた某通販カタログの取材。
今回はそこで活躍するバイヤー氏のひとりにも同行してもらった。
このひとを私はバイヤー界のインディ・ジョーンズと呼んでいる。
先の二人がその土地の神様ならば、彼は、その神様に愛され、遂に秘宝を手にする旅する勇者とでも言おうか。さらにお話の世界を超えていて、この勇者は、その秘宝に磨きをかけるため、時に、神様に難題を与え返し、けんかすらもするらしい。

さて、話がついおおげさになってしまったが、「神様」2人が、「勇者」に与えた秘法は、女性を美しく装う冬のセーター。一見、なんてことない普通のセーターだが、身に着けるとあら不思議、こころごと暖かく過ごせるような感じだ。羊の毛だったときから、丁寧に丁寧に何度も品質を確かめながら作られたから、少なくとも「あーいらなかいものをまた買ってしまった」などという後悔によるストレスがないセーター。それだけでも、やっぱり「宝」なのだと思うのだ。

ところで、このブログを書いている間に、偶然TVでパタゴニアの特集をやっていた。だれもが知るアウトドアウエアのこのブランドの経営者は、「企業はいったい何のために責任を持つべきか」とずっと考えつづけ、得た答えが、「企業は地球に対して責任を持つ」ということだそう。急激な成長は地球を汚す。だから、この会社は上場もしないのだと。上場するしないはさておいて、山形の二人の神様の会社とこのパタゴニアという会社は、会社の精神の部分が似ているように思う。私はそういう志に対してシンパシーを持つし、そんな考え方も込みでものを買いたいと思う。ブランドとかいう表面的なもののためにではなく。
by tao1007 | 2006-05-15 22:36 | つらつらと
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