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ココロはいつも休暇中



締め切りの価値

○表参道の根津美術館が5月8日から改修工事のため
3年半に亘って閉館すると知る。
○東京メトロの土・休券(土・日・祝日のみ利用可。1600円で14枚買える)の
使用期限が今日までと気づく。
残券は4枚!

「土休券を使わねば!」ということもあり、表参道・根津美術館に行く。




この界隈に、仕事でお付き合いがある事務所が多いため、
根津美術館はその塀沿いをたぶん1000回以上行き来しただろう。
いつも、かなり興味深い企画展をやっていたのも知っていた。
がしかし、実際にその塀の中に入ったのは今日がはじめてだ。

企画展は、安土時代から江戸時代にかけて描かれた屏風絵。
それはそれで、興味深く美しいものだった。
蹴鞠をする男たちの着物の柄まで、凝って描いたすごさとか...。

しかし、滞在時間を半端でなく費やしたのは、
常設展示の中国古代青銅器と仏像のあたりだ。

すごいものを見たね、本当。

時代は、紀元前2500年~770年頃、中国が、商とか周とかの時代。
気の遠くなるほど昔に神事に使ったとされる青銅器が
ほぼそのままの形で鎮座している。
お酒を入れる器類が主で、細かな渦巻き模様にのんきな風貌の動物の意匠。
そして、その手前展示コーナーにいらっしゃる同時代の仏像はみんなほんのり笑っている。

国立博物館の「最澄と天台の国宝」のときも感じたことだが、
過去から伝えられたものは、なぜこれほどまでにおおらかなのだろう。

昔は、神様と人間がすごく近くで生活していたんじゃないだろうか。
時代がさかのぼればさかのぼるほどその印象が強くなる。
まあ、当然といえば当然か...。

編集者という仕事をしていると、締め切りの重要さを認識することが
多いのだが、こんなプライベートなことにも、時に締め切り感覚は重要だ。
「今日を逃したら、3年半あの美術館に入れないそりゃ大変!」
という「締め切り」がなかったらこんなに強く古代中国を思うことはなかったろう。
土休券の使用期限もあったし、なんか強力にここにひきつけられた感じだ
....けち臭いだけかもね?

土休券はまだ残っていて、銀座へまわり、コスメブランドのオリジンズへ。
統合医療の先駆者アンドリュー・ワイル氏が美容液を作ったという話が
気になっていたのでそれを確認するため。(買ってしまった。)
アンドリューワイル氏(白髪白ひげ面のアメリカのおじさん。サンタクロースの扮装させたら相当似合うはずな風貌)の顔が大きく飾られている。
通常「美」のイメージを大切にするコスメブランドのショップにだよ!
いやはや驚いたね。

アンドリュー氏の著作は学ぶことがすごく多く、
医者のくせに(!当時はそんな医者本当に目立たなかったのだ)、
患者に対しスピリチャルなアプローチをするところが新鮮で、
10年以上気になる存在だった。

実はすごく怖がりの私が、はるか昔の神様と人間の関係を考えてしまうのも、
アンドリュー氏が、ポピュラーな舞台に登場したりするのも、
何か、時代に「スイッチが入った」という感じ。

その感じがことさら強いGW5日めだ。締め切りありがとうね。
by tao1007 | 2006-05-03 23:45
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カラダもココロも休暇中

by tao1007
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