吉田篤弘さんの本。
たしか、先日、新刊を読んだばかりと思っていたら、またまた新しいのが出てました。
タイトルは「イッタイゼンタイ」
ブルー地に、画家アンリ・マチスの絵みたいなのが印象的で、「いったいぜんたいどんな内容?」とかオヤジギャグ的にアプローチしつつ、さっそく読む。
冒頭から、さまざまに修理をナリワイとした人々が現れ、短い物語をつむいでゆくから、「ははーん、直す物語のオムニバス?」とか思う。
それなら、かなり好みの話、すてきだわ。
が、中盤ぐらいから、それが全然違う、シュールな展開にいきなり突入!
「いったいぜんたいどうゆうことよっ!」
...とついつい、独り言が出たりして。
ああ、すみませんコレもオヤジギャグ?
そして、シュールなままにて読了。
うーむ。
なんか抽象画的ともいえる物語。
タイトルの「イッタイゼンタイ」は、読者の困惑振りをさきどりしたってことかしら...などとうがった見方すら。
そして、冒頭に登場した修理人たちは、なぜかひとりを除きじわじわ殺されてしまうってエンディングに...。
うーむ、コレって修理人の暗殺の話か?
わからんなぁ...。
吉田篤弘さんは、ちかごろ時々こんな「いったいぜんたい何を言いたい?」的な話を創り出すが、しかし、それでも、面白く読めちゃう不思議。
それは、ストーリーより、物語を彩るアイテムのセンス良い選び方とか、コレってつまりアレへのリスペクトとか?という深読み余地とか。
そんなところも面白いからだと思う。
ただし、読むにはけっこう集中力がいるので、今度は間隔をあけて出版していただきたいなぁ...。
ちなみに、
「なにごともなく晴天」は、今年の2月下旬出版。
で、「イッタイゼンタイ」は、4月下旬。
この計算で行くと、6月下旬にもまた1冊?
ならば、そのつもりでお待ちするわっ。とか期待もするよっ!
が、
2011年の10月と11月に立て続けにでた前回、おなじように期待をすれど、どどーっと間隔あいたのよね。
ああ、今回もきっとそうでしょうね。
では、また2年後に(笑)。