ココロはいつも休暇中



胃袋をがっつりつかまれました

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梨木果歩さんの新刊「雪と珊瑚と」は、二十歳そこそこでシングルマザーになってしまった珊瑚が、赤ん坊の雪と生きてゆくため仕事と居場所を探し、見つける話。
梨木さんの描く物語で、赤ちゃんの細やかな描写が珍しく。あれ?新境地かな...と読み進むうち、不意に、がっつり、胃袋をつかまれました。
物語は、保育園も、無認可のそれも空きがなく、すぐにでも働き始めなければならない珊瑚が、ほとほと途方に暮れるというやるせないシーンから始まって、そのとき、ふと目に入ってきた「赤ちゃん預かります」の張り紙につられ行き着いた場所。
そこで登場したくららさんという初老の婦人が、やっぱり、梨木ワールドの住人そのものといった感じで、不思議とそこで、途方に暮れた雰囲気が一掃。
読者としてもほっとします。
そして続きましては、そのくららさんが作る、離乳食とか日常食とか。
...ああ、もう私も物語の中にお邪魔して、ご相伴にあずかりたい。あとは、もう無我夢中読みの世界です。

その料理の一例を申せば...。
・風呂吹き大根用に大根をゆでて、つまり大根の出し汁で作ったスープ。
・冷凍保存するためほうれん草をゆでて、冷水に通し、しぼって、みじん切りしてどろどろにして...。この状態をラップを敷いたトレイに厚さ1センチほどしいて、ラップ、ほうれん草1センチ、ラップとミリフィーユ状に重ねるというやり方。これだと素材の風味を壊さないんだとか。それを使ってスパニッシュオムレツやら、ほうれん草のポタージュやら、ああ美味しそうだこと。
・無農薬で作ったキャベツの外葉。出荷するとき剥いて捨ててしまうものなんだけど、実は一番栄養が豊富な部分。その外葉だけで作ったキャベツスープは、アスパラガススープよりも濃厚な味。
・残り物のおかずを具にして作った、おかずケーキは、のちに珊瑚が経営することになるカフェの人気メニューにもなった。

ということで、物語を堪能したあとは、そのすばらしきメニューの数々をノートに書き出す作業で大忙しです。
まったくもって、もう、胃袋をつかまれたらどうにも逃げることはできませんね。

そう、もうひとつ。
珊瑚が作るカフェは、街のはずれにある保護樹林(屋敷林かな?)の中に、ポツンとあった打ち捨てられた一軒家。そこをうまく改装してそれはもうもうもうもう素敵なカフェに。
...これもねぇ。夢のような設定です。

胃袋をつかまれたい方にはそうとうおススメの一冊です。
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by tao1007 | 2012-10-28 16:35 | 読書する
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