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トーハク 写楽展

予定通り、写楽展へゆく。
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入り口付近に、いきなり写楽作「三代目市川高麗蔵の亀屋忠兵衛と初代中山富三郎の新町のけいせい梅川」の拡大版がお出迎え。
浮世絵は、大判といってもせいぜい長い一辺が50cmぐらいの長方形の中に描かれているのが一般的。
それが、こんだけ大きく引き伸ばされても、なんの違和感を感じるどころか「他のもこのぐらいで見たいなぁ」と思わせてしまうのは、つまり、その小さなスペースに非常に細密に描きこまれているということなんですよね。

で、内容はといえば、「これを企画した人ありがとう」って言いたいぐらいの展示企画の工夫がさえた展覧会でしたよ~っ!!
写楽は、寛政6年(1794)5月に、豪華な雲母摺りの役者大首絵で浮世絵界に突然デビューを果たし、翌年1月に忽然と姿を消した。本展示は、たった9ヶ月の活動期間を一期から四期に分けて展示しつつも、ただ期間ごとに並べるのみにとどまらない。(もちろん、1年未満でこんなに作風が変わるんだろうか!ってことがわかってそれはそれでおもしろいんだが。)
たとえば、同時代の浮世絵師が描いた同じ役者の絵を並べて展示したり。
絵師によって、いやぁ、すごく違うんですよ。一方、顔も作風もずいぶん違うが、衣装は同じで、なるほどこの役にはこの衣装と決まってたんだなぁということも理解できたり。
あるいは、写楽デビューの立役者でもある、版元蔦屋重三郎のいわゆるプロデュース作だけまとめてみたり。蔦屋は、もともと遊郭吉原のガイドブック「吉原細見」を出版することで世に出てきた小さな版元。それが短期間で世にめきめき頭角現した。
今回は、その細見現物までも展示され、そうゆうこだわりがすばらしく。さらに、蔦屋の時代を先読みする目もなんとなく計り知れてる気がする。
さらに、版画なので同じ絵で複数の作品が存在し、それらを並べて刷りの違いで趣が変わった様子を見せたり...etc。
と、編集の妙といいますか、なんといいますか。

ちなみに、会場内には、何回も同じ絵が登場しますが、飽きるどころかかえってそれだけの回数見せられたからこそ理解も深まる。
写楽の浮世絵はほぼ9割方が役者絵...つまり歌舞伎役者のブロマイドなんですが、それがすべて美しさよりリアリティを追求し絶対的に通好みの浮世絵なんですね。だから、つまり全部美男美女というより、平たく言ってしまえば「変な顔」。
それが、絶大な人気を呼んでバカ売れだったというから、江戸時代の人々って通が多かった?そういうことを想像する余白もあってますますこの展示会ったら興味深い。

実は、私、好みからいったら、断然、喜多川歌麿の美人画派。それは、現代の美の基準からいったら、あきらかに外れそうな”うりざね、細目の顔”でありながら、やっぱりなんとも言えず美しいから。
...なんですが、ここまで手をかえ品をかえて見せらたひには、写楽に興味がかなり傾いたりして。

そもそも、写楽はいったい誰なのかについては今なお謎で、さまざまな人がさまざまな説を打ちたて研究は続く。もしかしたら答えに行き着かないかもしれないけれど、彼が誰なのか知りたくなる気持ち、絵を見ればかなりわかる!というものです。

この展覧会は、6月12日までです、そうとうお薦め。
そして、いまんところ思ったほど混んでません。
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by tao1007 | 2011-05-24 20:31 | つらつらと
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