近所のよく行く八百屋にて、ちょうど野菜を店先にならべ始めるような早い時間。
大ぶりのダンボールから顔をだしたのは、黄緑がみずみずしいキャベツの玉。
「すみません。そのキャベツいくらですか?」とすかさず。
「ああ、これは1個ヒャクマンエンでよろしくねぇ」...だって(笑)。
昭和の八百屋のおじさんたちも、お釣りを返すのに「はい300万円のお返しねぇ」とか言って景気をつけた。
時は、高度経済成長のさいちゅうだもんね。
母がだすのは今は無き500円札、お釣りは300円なんですが、確か端数5円とかのおまけがあって、八百屋のおじさん「奥さん5万円はおまけね」と、しつこい。
それを、母のエプロンの結び目の後ろで聞いた。
キャベツ一個100万円の店主は、確かそんな時代のおじさんに似て、しかしよく考えてみれば私とたぶん同世代。
懐かしいのも手伝って、”ヒャクマンエンキャベツ”を100円硬貨で一個買い上げ。
受け取ってみたらずっしり重く、巻きもしっかり。
キャベツもやっと本格的な旬。
そして、差額99万9千9百円分儲かった気分(笑)。