湯島天神から坂を下って、大きな交差点の一角に「つる瀬」という老舗の和菓子&甘味処があって、大通りに張り出しているようにも見える大きなショウケースが遠くからもインパクト強し。
で、道を聞かれるとここを目印にすることも多いし、私自身もよく通る道なので、信号待ちにはやや遠目で眺め、横断歩道を急ぎ足で渡るときでも、華やかに和菓子が並ぶ様子を横目で気にする。
「一度は、しっかり観察をして見たいなぁ」などと思たりもしたが、実はなんとなく決め手が無かったりもして...。
その決め手が唐突に出現したのが、今年の桜の季節。
いつものように横断歩道の信号待ちで、漠然とお店のポップなどを眺めていると、「不忍の池の桜が咲いて散るまでの季節限定”桜大福”」というコピーが飛び込んできた。
その限定の不確定ぶりというか漠然とした感じが、素晴らしい!
こうなりゃ、ボーっと眺めてばかりはいられない。
さっそく購入。
最初のひとつは、もちろん不忍の池の桜を眺めつつ賞味した。
それは、塩漬けの桜の葉が練り込まれたうっすらピンクの大福で美味。
今年は桜の季節が思いのほか長かったこともあり、その後、何回もその味を楽しんだりもした。
で、食欲まさって、そういやそんな大ネタをこのブログで紹介するのも忘れてたわん...と今ごろ気づいた次第。
桜の季節もすっかり遠のき、今ごろならば最悪、柏餅などを求めればいいかと、久しぶりに偵察目的で出かけてみた。
そして、またも「根津神社のつつじ祭り期間中限定」というポップを発見!やったーっ!
店はけっこう混んでいて、なかなか注文できず、しばしショウケースを観察。なーんかいろいろ楽しそうなお菓子が多いよ。
しかし、胃袋は私のひとつ、和菓子はそんなに日持ちがしないと、断腸の思いで3個に絞る。
左上から時計回りに「ふく梅」、「青梅」、そして、つつじ祭り限定和菓子(...すみません名前忘れました。)。
そして、今度こそは...と、ココロして写真を撮りました。
つつじ...は、抹茶餡を求肥で包んだもの。「ふく梅」は、白あんを梅じそでピンクに染めて、ういろうで包んで小梅の梅干しを飾っている。「青梅」...は、白餡に黄緑の求肥...だったかと。記憶があいまいになってますがともかく美味だった。
さらなる季節限定はあるのか?と聞いてみるも、夏は「水羊羹」とか...とあまりハッキリ教えてくれない。
うーん。これは、今後は、かなり注意しとかないとねぇ...。
ちなみに、梅の種の中にあるしんの部分を、「天神様」と呼ぶのを聞いたことがあるが、「ふく梅」に飾られている小梅は種付きで、つまり、「つる瀬」には天神様がいらっしゃる...ということになる。
なるほどだから、ちょっと「知性のひねりあり」って感じの和菓子なのよね。なんか薀蓄とか材料の工夫とか、その和菓子が持つ物語が面白そうだ。
甘味処のメニューにあった「むずび梅」という名も気になる。今度は、ここでこれを食べてみよう。