この穏やかな日々がいつまで続くかはわからないが、ともかく暇なうちに、意識的にまとめて再読しておきたい作家の本はけっこうある。
こうゆう時こそ図書館だ!新刊本は忙しいが、既刊本は書棚からほぼ動かず、借り放題だもんね。
...と、さっそく足を運べば(というかなんだかんだと2日に1回は行ってる感じだが)、なんだか三浦しをん作品に興味が行きがちで、目的の本に加えて1冊、2冊とちょこちょこ借りている。
ひとえに「風が強く吹いてくる」があまりに面白かったことによるのだが、結局、これまでまったく興味が無かったこの作家の本をまとめ読みするはめに陥っている。何か当初の予定から考えると本末転倒。うーん。実は、直木賞受賞作ですら読んでなかった...っうのにねぇ。
さて、究極の駅伝ドラマと言ってもよい(と私は思う)「
風が強く吹いている」を強い感動とともに読了後の読書記録は今のところ以下だ。
まずは、一応
「まほろ駅前多田便利軒」にとりかかる。
やはり、直木賞受賞作ははずせないだろう、まず王道を抑えようという理由によるが、便利屋が主人公というのも興味深く、もちろん予想通りに面白かった。まあ、あたりまえか。
ならば、デビュー作はどうだろうかと、女子大生の出版社就活話
「軒格闘する者に○ 」にトライすると、これがやはり面白かったので、ここらあたりから、本読みが加速した。
以降、大学教授をめぐる人々が順繰りに主人公をつとめる連作
「私が語りはじめた彼は」→古書店主と古書卸業の幼なじみ男子2名の話
「月魚」と読了。この2作は「風が~」で入った私にはやや、静的かなぁ...と思いつつ、
「白蛇島(文庫版は「白いへび眠る島」に改題されているが、旧題のほうが感じが出てる)
」にかかってみる。こんどは孤島を舞台に繰り広がる不思議話で、エンターテインメントな味付けもある。かなり私好みだ。
となると、このまま一気に著作を制覇してみたい。
作家は、1976年生まれでまだ若い。
読んでいない著作だって残り少ないはずじゃない?先は見えたよ。軽いもんだいっ!
...一応、あとどのくらい著作があるか把握してから大口たたこうか...と、ネットで検索。
どあぁーっ。まだまだ結構あるじゃないのぉ。
エッセイなども含めるが、著作は24冊。
デビューからまだ10年たってないのに、すごいですね。
次は、エッセイに手を出してみようかなぁ。
男子ふたりの親友が主人公という設定が、何故にこうも多いのか...とか。
その男子らの移動手段がいつも白い軽トラック...というのは何故なのかとか。
あなた、漫画は好きですね。誰の作品をいちばん読みました?...とかとか。
実は、知りたいことが、けっこうたくさん。そちらのほうは、エッセイに当たれば解決可能か...と、やや短絡思考ですけどね。
ところで、この作家によって描かれた男子たち。
ちょっとアウトローながら、肝心なところは外さないという男前なキャラクター。オンナの目からみたらなかなかに魅力的に描かれてますが、これって、男性読者から見たらどうなんでしょうね。
リアリティあり?なし?
それは、彼女の本を読んだことのある男性に聞いてみたいもんです。
ともかく、若い女性作家が、男の子ばかりを主人公に描いているのが珍しく。妄想、想像、余計な深読み含め、やっぱりいろいろ興味深い。これってのもこの作家のチカラによるものなんでしょうね。